隠れたあなたの敵は誰なのか

隠れたあなたの敵は誰なのか

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ある高齢者が事務所に来所。
法律相談をしていた時のことです。

訊かれた問いに対し、法的な観点から私のの見解として回答。
(※法律は絶対に正しい、絶対に誤っている、ということはありません。
 最終的にこれらの点を判断するのは裁判官です)

法律の規定がどうなっているのかを解説し、この相談者の事例に当てはめた時に、どのような解釈をして、どういう結果が想定されるのかを教えます。
その上で、より良い結果にするために、どんな行動や対策を取れば良いのかをアドバイスします。

ところが。
この高齢者は、
「いやそれは違うでしょう。テレビでは〜と言ってた」
の一点張りです。

2回くらい同じやりとりを繰り返すことになりました。
そこで、
「あなたが私に求めるのは『テレビではこうだった』と主張したい、という依頼ですね。時間に応じた相談料を払っていただけるのなら、いくらでも聞きますよ」
と言ったところ、ようやく黙りました。

そこで、
「テレビの話と、今回の話では、前提や事例が違うので必ずしも一致するとは限らない」
と伝えたところ、
「違うのならテレビが正しい」
と始まったので、相談料を徴収して事務所から追い出しました。

あなたの敵は誰なのでしょうか。

私は町で唯一の司法書士であり、町内には他に法律はいません。
相談料こそ請求しますが、ある程度は「ボランティア」的な感覚があり、ビジネスとして相手にしたくない人も、多少は話を聞きます。
この時のこの老人が、まさにその例です。
…我慢できずに追い出しましたが。

仮に、私がこの老人から何かを依頼を受けたかったならば、どうすればいいのでしょうか。
その時、私の前に立ちはだかる敵が、テレビなのです。

私が、その老人の問題を解決する専門家、という位置づけをしなければなりません。
それこそ、テレビよりも自分のほうが正しい、と思ってもらわなければならないのです。

先日、ネットでなかなか興味深い投稿を見かけました。
ある病院の壁にこんなことが書いてある貼り紙があったそうです。

「近所の素人のよけいなおせっかい話を信じないで下さい。」

非常にわかりやすい、良い例です。
ここでの問題は、医師としての権威性よりも、近所の人の「信頼関係」がある、ということです。
だから、近所のおせっかいな人が、
「風邪の時はスイカを2個一人で完食すれば治るよ」
などとアホなことを言っても、鵜呑みにしてしまい…悪化させてしまう人が出てしまうのです。

どうすればいいのでしょうか。選択肢は次の3つ。

(1)専門家と近所の人の意見を天秤にかけるような人は相手にしない
基本的に私はこの立場を取ります。
もちろん、権威や資格がいかなる場合も正しい、とは言いません。
ですが、その専門領域で年々も何十年も勉強して実践してきた人よりも、近所の人のほうが正しい、という判断は…ある意味常軌を逸しています。
そのような人を相手にしたくないからです。

(2)自分の権威性を主張する
自分の意見、立場、その意見を裏付ける証拠をきちんと説明します。
例えば、単に医師、ということよりも「心臓外科手術で年間◯◯◯件執刀」などと、自分の権威性を高めることを言うべきでしょう。
あるいは、弁護士なら「年間◯◯◯件の離婚案件を手掛ける」という感じでしょうか。

(3)近所の人の権威性を下げる
さきほどの投稿がこれに該当します。
「ちょっと冷静に考えて下さい。近所の人が、あなたの病気を診断するって怖くないですか?」
というメッセージです。
本来、冷静に考えてもらえば、医師と近所の人とでは医師のほうが信頼されることでしょう。

普通に考えて、医師の競合は誰でしょうか。
他の医師だったり…あるいは代替医療だったり、サプリメントだったり、というところまでは想定できます。

ですが…まさか近所の一般人が、医師の敵に回る、ということはなかなか想定しづらいでしょう。
合理的に考えていたら、見過ごしてしまう…隠された厄介な敵は存在するのです。
気付いて対策を練らなければならないでしょう。

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