企業の拡大成長路線から脱却するための目標とその具体例

企業の拡大成長路線から脱却するための目標とその具体例

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こんにちは。
アップスタッツの飯山です。

 

昨日は,

 

「過去最高の売上を更新しませんか」

 

といったキャッチコピーを見て
「またこれ系かぁ」
とうんざりした話を通して…

 

 

企業の拡大成長路線について
「本当にそれでいいのか」
「価値観としては古すぎないか」
といった内容をお伝えしました。

 

今日は別の観点から,
具体例をお伝えします。

 

前年度 %アップ!
みたいな目標には飽き飽きした。

 

でも,
だったらどうしたらいいのかわからない。
…という方,
なにかの参考になりましたら幸いです,

 

 

 

ショックを受けていたカウンセラー

 

 

 

10年以上前でしょうか。
あるカウンセラーの方から
相談を受けました。

 

非常に安価に,
カウンセリングを提供しているのですが…
もともと体が強い方ではなく,
長時間,働くことができない。

 

現状では生活するのに
いっぱいいっぱいで,
たまに
「何のためにこの仕事をしているんだろうか…」
と途方にくれることもある…とのこと。

 

 

そこで…
私は,

「カウンセリング料金を倍にしてくだい」

とアドバイス。

 

すると…
カウンセラーの方は,

 

 

「倍にすると,
お客様が減ってしまうのでは?」

 

とのこと。

 

 

そこで私は,

「別にいいじゃないですか」

集客のプロである私から,
顧客が減るアドバイスを受けて,
混乱したようです。

 

そこで,
算数的な側面で解説しました。

 

 

仮に,

単価を1時間@5000円とします。

体が強い方ではないので長時間労働できない
とのことですから…
月20日間で
1日2時間のセッションだとすると…

1ヶ月に延べ40人。

顧客数 40人
客単価 5000円
売上 40人✕5000円=20万円

…とします。

 

もし…単価を倍にした結果。
顧客が半分になってしまったら
どうなるのでしょうか。

 

…とそのまま質問したら

「もちろん,売上も減ってしまいます!」

と即答されたので,

 

 

「だったら計算してみましょう」
ということで…

 

 

顧客数 40人→20人
客単価 5000円→1万円
売上 20人✕1万円=20万円

数字上,売上は変わりません。

 

 

直感的に,売上が下がるような気がする…
と思いこんでいたカウンセラーの方。
混乱した様子で,

「え…売上さがらないんだ…」

と,つぶやいているので,

 

 

そこに追撃。
この手のものは,大きな精神的ショックが
あったほうが,行動に繋がりやすいですからね。

 

「売上,減りませんでしたね。
では,代わりに何が減りますか?」

 

カウンセラーさん,
しばし考えて…

 

「あ…労働時間!」

そこで,

「今のままの売上で,
労働時間が半分になったら
どう思いますか?」

…と言ったら,

「労働時間,半分かぁ…」

自分が,いかに安い単価で
仕事をしていたのか…ということに気づいて
いろいろショックを受けたようでした。

 

特に,値上は
思い切って上げないと上がらないので,
ショック療法が効果的…と思ったのですが…
でも本当に上げられるかどうかは
本人次第です。

 

最後にもう一度。

 

「価格,倍にしてみてください。
きっと…顧客は半分も減る…
なんてことはないと思いますよ?」

 

後日談として…

 

「倍には出来ませんでしたが,
思い切って7割ほど上げました!」

 

と報告いただきました。

 

 

そこで,
顧客数はどうなったか尋ねてみたら…
値上しても顧客は減らなかったどころか…
むしろ新規客が増え…
これ以上新規客は受け入れできなくなるほどに
なったそうです。

 

その後,
BtoBでの仕事も受注できるようになった
とのことでした。

 

このエピソードは,
客単価アップの話であり…
結果的に顧客数が減らなかったのですが。

 

ただ,
昨日からの
「目標設定と価値観」
の話で考えると
別の見方ができます。

 

 

「顧客数が減る」
という可能性を覚悟して
受け入れることによって…

 

「売上が横ばいのまま
労働時間が半分になる」

ということです。

 

 

さて,
あなたに質問です。

 

さきほどのエピソードの「結果」は
脇において…

 

客単価を倍にして,
顧客数が半分に減って
売上は同じです。

 

客数が減った代わりに
何が増えたでしょうか。

 

 

労働時間が半分に
なる…ということは

「使える時間」

が増えますね。

 

そして…もちろん
「利益」
も増えます。

 

事業主である
カウンセラー本人の
人件費をどれくらいに…
なんて考えた場合,
計算が複雑になるので
そこまでは踏み込みませんが。

 

客単価が5000円でも,1万円でも,
掛かる経費は同じです。

 

ならば…手元に残るお金…
利益は,倍以上になるでしょう。

 

 

今日の話から…
価値観としては,
とてもシンプルに考えるなら…

 

「売上を増やす」
から…

 

「いかにして利益を増やすか」

という考え方。

 

あるいは,

「いかにして,労働時間を減らすか」

という考え方が見えてきます。

 

特に,
社長本人の労働時間というものを
管理している人は少ないでしょう。

 

 

管理していないのだから,
気がつけば長時間労働を
毎日のようにしている。

 

という事態になりかねません。

 

 

長時間労働に基づく売上アップ。
これ,限界が早々に訪れますよね。

 

いかに労働時間を減らして,
利益を維持拡張できるかどうか。

 

 

…というのも,
一つの考え方であり価値観です。

 

 

「なぜ?」

 

 

最後に。

 

「なぜ」
という話ですね。

 

 

そもそも,
企業はなぜ売上を上げていかなければ
ならないのでしょうか。

 

「売上無くしては存続できないから」

 

という根本的な答えしか
持っていない方も少なくないのでは
ないでしょうか。

 

起業後は
「生き残ること」
が最大の目標になるので…

 

 

1~2年くらいは
それでいいのかもしれませんが。

 

その先もずっとそれでいいのでしょうか。

 

 

今日この記事を書いているのは
12月25日。
クリスマスです。

 

海外では,
クリスマスと言えば
家族でゆっくり過ごすイベントとして
定着しています。

 

 

では…
クリスマスに家族とゆっくり
過ごせた方は…どれだけいるでしょうか。

 

今年は土日だったので
ゆっくり出来たかもしれませんが。

 

平日だったらどうでしょうか。

 

 

「家族とゆっくり過ごす」
選択肢を手に入れる,
というのが
価値観の「なぜ」の部分になります。

 

今日の話を例に…

 

拡大成長路線以外にも
選択肢がある。
その理由「なぜ」についても
考えるきっかけにしてみてください。

 

 

あなたがより「アップスタッツ」な明日になりますように。
アップスタッツ 飯山陽平

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