先日，たまたまある弁護士と，議論になりました。
内容は，
「従業員」
について，です。
これからＡＩの台頭によって働き方改革をして，従業員の雇用を維持していかなければならない。
そんな意見に対して，どう感じたか，という話でした。
その弁護士は，この意見に基本的に賛成のようです。
私は反対…というか，意味がわかりませんでした。
なぜならＡＩが台頭するならば，従業員など雇わなくともすむ時代が来る，ということです。
共産主義国家ではないのですから，必要の無い従業員を，なぜ給料を払い続けて雇用を維持しなければいけないのか。
これが理解できませんでした。
…という意見を述べたところ，その弁護士はやたらと向きになって
「今の３倍仕事ができるわけではないから，従業員の雇用の維持は絶対に必要だ」
と強行主張。
私としては，別に議論するつもりもなく，単に意味がわからないだけだったのに，そこまで向きにならなくても…と，少々あきれながら，
「売上を３倍にするために，今の３倍仕事をすることが不可能ならば，従業員を雇う前に，単価を３倍にするにはどうするかを先に考えます」
と正直に思ったことを言ったところ…その弁護士は沈黙。
おそらく，この弁護士の心の中には，
「労働時間や作業量と収入は，一定の比例関係にある」
という前提からの意見だったのでしょう。
非常に下品な表現ですが，
「一般的」
な考え方ではないか，と思われます。
一方。
今の私は，収入を増やしたいのはもちろんですが，ただそのために人を入れるのは絶対にイヤです。
将来はわかりませんが，少なくとも，今の私は，人を雇うのはこりごりです。
外注や，信頼できるビジネスパートナーは欲しいですが，従業員はいりません。
私は人付き合いが得意ではありません。
人間関係で苦労するならば…大切な顧客だけで十分。
従業員を相手にしてまで気を遣うような生き方は願い下げ。
それは，私の
「基準」
だからです。
先日，たまたまある方に，「コンサルティング」とは関係ない場でアドバイスをしたことがあります。
その内容ですが…日頃あまり自分自身で言語化してきたことがないので，思うとおりにまとめていきます。
…ということで，今日のテーマは基準と優先順位について，です。
さて，ちょっと考えてみてください。
あなたもビジネスをしているでしょう。
あなたに，従業員がいるならば，考えてみてください。
あなたは，顧客と従業員，どちらが大切でしょうか。
「どちらも大切」
はダメです。
「どちらか一方」
だけを選んでください。
選ばないといけないのです。
なぜなら，極限状態に陥った場合，どちらかを選ばなければならないからです。
仮に，あなたは店舗を経営しているとします。
場所はビルの８階です。
大地震が起きました。
フロアには，従業員もいれば，顧客もいます。
火災も起きました。
状況は逼迫しています。
さて，あなたは従業員と顧客，どちらが大事でしょうか。
一番の問題は，ここで決めておかないことです。
決めておかなければ，この極限状態で，行動できなくなります。
もし，
「顧客第一主義」
だったとします。
その場合には，災害時などは，従業員に対して
「顧客の安全確保を最優先」
させることになるでしょう。
その結果，従業員に最悪の事態が起きるかもしれなかったとしても，です。
それが優先順位を決める，ということです。
非常に極端な例でした。
例というものは極端なほうがわかりやすいものですので，ご容赦ください。
さて，この優先順位ですが，たまに忘れてしまっている方がいます。
それは，ビジネスの目的です。
多くの場合，起業家本人が，何らかの夢や希望，目標を持って起業したはずです。
その夢や希望，目標に基づいて，
「優先順位」
が設定されているはずです。
ですが，気がつけば，その優先順位を忘れて，目の前のことに場当たり的に対処している経営者を見かけます。
例えば，かつての私のように，です。
具体的には，忙しくなったから人を雇う。
私の起業の根本的な動機は，
「サラリーマンになるくらいだったら死んだ方がマシ」
だから，サラリーマンにならないためにどうしたらいいのか。その手段が，起業でした。
…ということは，フリーランスで一人で仕事する，というのが私の優先順位だったはずです。
組織化して，従業員を入れたら…サラリーマン逆戻りです。
もちろん，正確にはサラリーマンではありません。
ただ，従業員を管理する…という仕事は，自分のやりたい仕事ではなく，そして，そういう従業員管理みたいな仕事がイヤだから，フリーランスでありたかったのです。
にも関わらず，多いときで５名雇用して，生産性は激しく低下。コストも大きく無駄にしました。
今の私だったら，
「人を雇う前に，もっと生産効率を上げられないか」
を真っ先に考えるでしょう。
あらためて，なぜその仕事をしているのか。
そこには，本来どんな優先順位なのか。
今やっていることは，自分の設定した優先順位通りになっているのか。
一度チェックしてみてください。
あなたがよりアップスタッツな明日になりますように。
セールスコピーライター 飯山陽平
１つの集客法で７割以上を集客している。
これは危険です。
とはいえ，どうしていいかわからない。
そんな方は一度こちらをご覧ください。